2014年12月8日月曜日

天地の再融合

タオイスト達は、男女が子どもをつくる時、
二人の身体のエッセンスは精子(陽)と卵子(陰)の中に
濃縮されていると考えて来た。
精子と卵子の性的結合の際に起こるオーガズムの力には
宇宙と人間世界(宇宙粒子)、そして大地のエネルギーを
引き込み合体させるパワーがある。

彼らはこの過程を「天地の再融合」と呼ぶ。
これらの力が一体となれば、さらに高次な力を引き寄せる
ことも可能である。

これらの力は形のない、まさにタオ(道)そのものとも
いえるような、先天的な力を創り出す。
全ての新しい生命は、タオから譲り受けた先天のエネルギー
なみなみと満たされた目薬状の小さな器の中から
スタートしているのである。

これらの力が全て集まり、胎児が持つ「元気」の最初の
部分を形作る。人体を作っているものは、そのまま宇宙の
形成しているものを映し出したものなのである。

最初は何も存在していない。
次に、母親の一つの細胞と、父親の一つの細胞とが合体する
ところから、人体は成長を始める。
これは「太極」即ち原初の大いなる創造を鏡で映したように
そっくりな出来事である。

この細胞は、陰と陽という二つの根源の力を生み出し
次にその力が三つのエネルギーのまとまりをつくる。
この三つのエネルギーのまとまり(三焦)が、
気の五つの状態と五対の内臓システムを形成し、
そのエネルギーが全身をくまなく行き渡り
身体のすべてを創り上げているのである。

「チネイザン」気内臓療法  謝明徳 著