二人の身体のエッセンスは精子(陽)と卵子(陰)の中に
濃縮されていると考えて来た。
精子と卵子の性的結合の際に起こるオーガズムの力には
宇宙と人間世界(宇宙粒子)、そして大地のエネルギーを
引き込み合体させるパワーがある。
彼らはこの過程を「天地の再融合」と呼ぶ。
これらの力が一体となれば、さらに高次な力を引き寄せる
ことも可能である。
これらの力は形のない、まさにタオ(道)そのものとも
いえるような、先天的な力を創り出す。
全ての新しい生命は、タオから譲り受けた先天のエネルギー
なみなみと満たされた目薬状の小さな器の中から
スタートしているのである。
これらの力が全て集まり、胎児が持つ「元気」の最初の
部分を形作る。人体を作っているものは、そのまま宇宙の
形成しているものを映し出したものなのである。
最初は何も存在していない。
次に、母親の一つの細胞と、父親の一つの細胞とが合体する
ところから、人体は成長を始める。
これは「太極」即ち原初の大いなる創造を鏡で映したように
そっくりな出来事である。
この細胞は、陰と陽という二つの根源の力を生み出し
次にその力が三つのエネルギーのまとまりをつくる。
この三つのエネルギーのまとまり(三焦)が、
気の五つの状態と五対の内臓システムを形成し、
そのエネルギーが全身をくまなく行き渡り
身体のすべてを創り上げているのである。
「チネイザン」気内臓療法 謝明徳 著